ホーム | 日系社会ニュース | 地域レベルでの日伯新時代の幕開け=上塚周平の里・熊本城南町で=100周年祝う式典=濟々黌校の後輩らが主催=帰国直後の祐見さんも=「オブリガーダ笠戸丸」を

地域レベルでの日伯新時代の幕開け=上塚周平の里・熊本城南町で=100周年祝う式典=濟々黌校の後輩らが主催=帰国直後の祐見さんも=「オブリガーダ笠戸丸」を

ニッケイ新聞 2008年7月23日付け

 【東京支社=藤崎康夫支社長】熊本県下益城郡城南町火の君総合文化センターホールで、十八日午前十時より、ブラジル移民百周年記念式典が開催された。木村仁外務副大臣をはじめ、熊本県知事代理浜谷芳康副知事、小堀富夫熊本日伯協会長、各市町村長、熊本日日新聞、熊本放送者関係者、三角保之濟々黌上塚周平顕彰会会長らをはじめとする四百三十余人が参列した。

 式場に掲げられた、日伯両国の国旗は、四月二十八日、神戸で皇太子殿下ご臨席のもとで開かれた式典で掲げられたもの。神戸・日伯協会の尽力で、この会場で掲げること出来たとのことだ。
 主催者である上塚周平顕彰会をはじめ共催者の城南町、城南町議会・城南町嘱託員会・熊本日伯協会、濟々黌上塚周平顕彰会、熊本県海外移住家族会、日本みどりの会、さらに熊本日日新聞社など多くの協賛者によっての式典が実施された。
 同百年祭という機会に、移民の父・上塚周平の生誕の地が脚光を浴びるような活動を、同氏の母校濟々黌校の後輩らが始めたことは、この式典の特別の意義を感じさせるものだった。
 式典後、ブラジルから帰国したばかりの歌手井上祐見さんがかけつけ、新曲「オブリガーダ笠戸丸」などの日系人の「心」を伝える歌をうたった。参加者たちは胸をうたれた様子だった。
 その後、ブラジル移民についての講演が続き、形式にとらわれない、ブラジル日系人との未来への一歩を踏み出した「百周年記念式典」ともいえる。
 銅像を建立した一村信義氏ら上塚周平顕彰会や同町「イッペー会」、母校有志らのここ数年の活動は、地域レベルでのブラジルと日本の新たな時代の幕開きを思わせる活発なものだった。