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『日本の音色―古典から現代へ』=2、3日にサンパウロ公演=ブラジルの若者にも伝えたい

ニッケイ新聞 2008年8月2日付け

 和楽器で奏でる「日本の音色―古典から現代へ」サンパウロ公演が、二日午後九時からと三日午後七時からFECAP劇場(リベルダーデ大通り532)で開かれる。日本から沢井忠夫合奏団員の筝奏者川村昌子さん、尺八奏者の坂田梁山さん、作曲家・編曲家・音楽プローデューサーの井上鑑さんら七人が先月三十日に来伯した。
 筝・尺八・三味線による古典や、海外ではあまり知られていない現代曲などを披露する。川村さんが国際交流基金の続木エルザさんと二十年来の知り合いだったことがきっかけで来伯公演が決まった。
 寺尾聡の「ルビーの指輪」で日本レコード大賞編曲賞の受賞歴も持つ井上さんが、ブラジル公演のために新曲を作り、サンパウロ公演ではブラジルのギター奏者カミーロ・カハラさんとも演奏する。井上さんの参加により川村さんの希望だった「ブラジルミュージシャンとの演奏」が実現されることとなった。
 新曲は二曲が一つに繋がっていて、日本の音楽と異国の文化の融合をイメージして作られたそうだ。公演は、「古い音楽も新しいものも混ぜてやるが、どれが古くてどれが新しい音楽なのか、分からない」仕上がりになっていると井上さんは話す。
 川村さんは「古典音楽と意識しないで、柔軟な耳で聞いて欲しい。ブラジルの若者にもぜひ伝えたい」と話した。一日のクリチバ公演では「ただただ素晴らしかった」とパラナ州政府文化局の関係者も絶賛したという。
 移民百周年を記念し、文協が主催。サンパウロ公演(入場料三十レアル)の後は、四日カンピーナス(松田リカルドさんとコラボレーション)、五日ヴァルジェン・グランデで公演する。詳しくは文協(電話=11・3208・1755)まで。