ニッケイ新聞 2008年8月9日付け
二〇〇八年第2四半期で株式会社の決算に、インフレの影響が出始めた。非金融系企業六十九社は、純益を五十七億レアル計上し、昨年同期比で僅か一・八%増に過ぎないと八日付けヴァロール紙が報じた。
花形産業であった鉱山のヴァーレを含めると、データが歪められるので除外した。全社の売上は二六・七%増で、八百七十億レアルに上った。しかし、生産コストは、三〇・八%も上昇。
原料の値上がりが、営業益を蝕んだ。製品価格への上乗せは、独占市場でもない限り、小刻みにしか調整できない。
わが世の春を歌った銀行も、今年に入って営業益が急減した。国際化が遅れたブラジルの銀行は、サブプライムの影響が少なかったが、営業成績は国外の資金源が枯れたため無残であった。