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15日に笠戸丸表彰授与式=根強い人選批判に困惑

ニッケイ新聞 2008年8月13日付け

 「九〇%が出席予定です」。日本移民百周年記念協会の表彰委員会は十五日午後三時から、栄えある笠戸丸表彰の授与式をサンパウロ市の文協大講堂で行うにあたり、桂川富夫委員長は九日の百周年理事会でそう報告した。
 授与されるのは、法人・個人(故人約百三十人含め)合わせて約四百四十人(本紙では六月に全員掲載済み)。
 ところが直前にも関わらず、「昨日もクリチカされた」と桂川委員長は困惑顔。大半は「どうして○○さんが顕彰されないのか」というもの。「できるかぎりの日系団体に昨年、顕彰に値する人の指名をお願いし、そこから選考された。指名のない人は選びようがない」と説明する。
 桂川委員長は、「政治家や団体代表者で現役の人は、外れてもらっている。これは百周年協会の役員(執行部、理事会)も同様。数え切れないほどの苦情が来ているが、これは最初から決まっていたこと」とする。
 出席した全員に手渡す予定。時間内で終わらせるには、一分あたり三人に渡す必要がある。会場には千二百人まで入れるが、表彰される人の家族二人、指名した団体代表一人だけで満員になりそうな状況だ。
 当日は、個人の生存者二百五十人にサントスの上陸記念碑を小さくした像がプレゼントされる。協賛団体・企業にはオウロミナス社から提供された十グラムの純金製、笠戸丸のデザインのはいったプレートも渡される。