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新聞は長生きする=デジタル時代へ構造改革

ニッケイ新聞 2008年8月19日付け

 ブラジル新聞協会(ANJ)主催の第七回新聞大会は十八日、「二〇二〇年におけるブラジルの新聞」をテーマに開催と十八日付けエスタード紙が報じた。講師のロウゼンタール教授は、デジタル・メディアの攻勢と新聞について語った。
 「デジタル時代の新聞」に根本的な構造改革が求められるのは、世界共通という。新聞の構造改革とは、新聞という固定概念で編集された新聞量産時代の終焉を意味する。これは新聞の終焉ではなく、新聞そのものは長生きをするという。
 ペーパー新聞は、二〇二〇年が限度と見ている。紙に印刷するという概念が変わる。デジタル市場から紙が追放され、インターネットが主流になることは避けられない。この変化は徐々に起きるのではなく、激変するという。メディアの世界は、新聞だけではなく全てが激動する。
 構造改革は、これまで編集してきた新聞の評価から始める。いま新聞界に新しい太陽が、昇りつつあるのだ。新しい時代の要求を取り入れられない新聞や編集者が目覚めない新聞は、市場から消えるしかない。
 時代の変化は、深く見極める必要がある。これまで一日一部作成し、翌日配達では生き残れない。世界的な傾向として、読者の要求に応じた新しい新聞が次々誕生する。各新聞は、新しい産業情報を提供する。
 人口の増加に比較して新聞の読者は、遥か以前から相対的に減っている。テレビのニュース番組も視聴者が減っている。ニュースに関心がなくなったのではなく、物の考え方が変わったのだ。産業社会が、IT社会へ変わったのだ。
 オンラインは年々、一部であるが三〇%増で成長する。新聞は年々、大部分が四%程度落ち込む。そのため新聞は、これまでの編集方針や習慣、ポリシー、情報源、情報の次元を変革する必要がある。