ホーム | コラム | オーリャ! | コラム オーリャ!

コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2008年8月19日付け

 毎週末夜リベルダーデ駅前。奇抜な格好をした若いブラジル人集団がたむろしている。コスプレマニアのほかに、男だが化粧し、黒く染めた前髪で顔を隠し、小さめの黒いTシャツとジーンズを着ている者が目立つ。
 これはEMO(エモ)と呼ばれる若者。インターネットで調べてみると、九〇年以降、欧米を中心に、一部の若者に人気の音楽バンドから派生したファッションらしい。彼らの特徴は字のごとく、「感情的(Emocional)で繊細、自信が持てず自虐的」とのこと。
 その格好から、通りすがりの人に「ヴィアード(おかま)」と冗談交じりに呼ばれたりもする。
 リベルダーデ駅前がこうした若者の集会場になったのはここ数年のようだ。中には、韓国系ほか、日系人らしき若者も混ざっている。近年、変化激しい東洋人街の社会現象の一つとして、とても興味深い。(泰)