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海外日系新聞放送協会賞=本紙連載「大武和三郎」が大賞に=応募16作品のなかから

ニッケイ新聞 2008年8月22日付け

 海外で活動する新聞・放送の日系メディア二十六社で構成される海外日系新聞放送協会(高木ラウル会長)は、今年二月から本紙に掲載された連載記事『日伯友好の礎 大武和三郎 ~辞書編纂と数奇な生涯~』(堀江剛史記者)を第九回にあたる本年度海外日系新聞放送協会賞の大賞に決定したと二十日、発表した。
 選考会は七月九日に行われ、選考メンバーの石丸和人委員長(同協会専務理事)、田村紀雄(東京経済大学名誉教授)、青木公(ジャーナリスト)の三氏が応募された十六点のなかから、「大賞」のほか、「キャンペーン・企画・連載」「ニュース」「広告」「放送」の四部門賞、努力賞を厳正な審査のうえ、それぞれ決定した。
 同連載は、十九世紀末にブラジルに約四年滞在、帰国後にブラジル公使館(後に大使館)の通訳官の傍ら、ポルトガル・日本語辞書を編纂・完成させた大武和三郎氏の人生に光を当てたもの。
 選考委員会は大賞決定の理由を、「辞書を編纂した人物の業績を紙面化するだけでも受賞に値するが、笠戸丸以前の日伯交流、大武氏が接したブラジル帝政の崩壊などについて触れている点も読者の強い関心を惹く。同氏がいかに〃日伯友好の礎〃になったかを読む人の心に刻みこませる内容」と講評している。
 協会賞の贈呈・表彰式は、十月一日、東京都千代田区の憲政記念館で行われる第四十九回海外日系人大会全体会議の席上で行われる。
◎今回発表された海外日系新聞放送協会各賞は次の通り。
【大賞】ニッケイ新聞(ブラジル・サンパウロ、日刊、協会会員社)、連載記事「日伯友好の礎 大武和三郎 ~辞書編纂と数奇な生涯~」(堀江剛史記者)
【キャンペーン・企画・連載部門賞】北米報知(米国・シアトル、週1回発行、協会会員社)、連載記事「戦争に終わりはあるのか」
【ニュース部門賞】BRIDGE USA(米国・ロサンゼルス 月2回発行)、「再開発計画に揺れる2つのコミュニティー リトル東京の憂鬱とコリアタウンの希望」
【広告部門賞】NICHIGO PRESS(オーストラリア・シドニー 月刊)、「けが・病気…困った時に安心・使える! オーストラリアの『医療と健康』が分かる大特集」
【放送部門賞】Japan America Television,Inc.(米国・カリフォルニア 週1回)、「インディアンアート画家福田ゆき ナバホ族魂の旅」
【努力賞】羅府新報(米国・ロサンゼルス 日刊、協会会員社)連載「障害児の親になって」(中村良子記者)