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サンパウロ州議会=コミュニティ代表を顕彰=日系では原沢和夫さんに

ニッケイ新聞 2008年8月27日付け

 サンパウロ市イビラプエラ区内のサンパウロ州議会で十九日夜、おもなブラジルの民族コミュニティー代表者を表彰する式典が開かれ、日系コミュニティーを代表して、元文協評議員会長と援協会長を務めた原沢和夫さん(84、新潟県出身)が表彰された。サンパウロ州議会外国文化コミュニティー協議会(CONSCRE)の主催。カサビサンパウロ市市長や多数の州議はじめ、表彰者の友人、家族ら多数参加した。
 表彰の対象になったのは、アラブ、スペイン、日本、リトアニア、ペルー、ポルトガル、ユダヤ、ギリシャ、パラグアイ、ロシア、ボリビアなど、十五民族。原沢さんは文協の推薦を受けた。
 原沢さんによれば、会場内には各国の国旗が掲げられ、受賞者一人一人が紹介された。上原幸啓文協会長が、原沢さんの謝辞を代読。原沢さんは、ニッケイ新聞に対し、「身に余る栄誉で大変ありがたい限り」と喜びの声を寄せた。授賞式後ビュフェ式の食事があり、各国の代表料理が振舞われた。
 原沢さんは、戦後の日本人集団移住が再開する前年の一九五二年、「大端丸」に乗って渡伯。原沢さんが卒業した新潟県立農林専門学校(現・新潟大学農学部)の校長が、東京大学農学部卒業の山本喜誉司(文協初代会長)と同級生だったことが縁となり、渡伯後、山本から文協創立メンバーに招かれた。
 サンパウロ市内で五三年、農産物卸売り販売や食糧品輸入販売を扱うセレアリスタ・トーキョー(原沢商会)を設立、以後四十年にわたり事業を続けた。
 文協の創立メンバーとして、日系コミュニティーの発展に貢献。新潟県人会の創立会員でもあり、十五年間、会計担当として働いた。現在、同県人会の相談役。援協では、九三年から九四年にかけて会長を務めた。
 息子一人、娘二人、孫三人。