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セッツバル氏が逝去=イタウ銀と銀行近代化の父

ニッケイ新聞 2008年8月29日付け

 イタウー・グループ経営評議員会長のオラーボ・セッツバル氏(八五歳)が二十七日早朝、心不全で逝去した。同氏は、起業家の鏡として尊敬された。同氏十三歳のとき、弁護士で作家の父親は肺病で早世。
 父の遺言は法科に学ぶことだが、四五年ポリテクニカを卒業し、友人レフィネッチ氏とともにIPT(技術研究所)へ入った。二人は一万ドルを貯め、ベレン区で小さな町工場Decaを設立。蛇口の部品を作った。
 創業の苦しみを経て、バルブHydraを買収。この頃、父親代わりとなった叔父からフェデラル・デ・クレジット銀行とイタロ・ブラジル保険の経営を任された。
 当時の銀行業務は、揺籃時代で約手の発行だけの幼稚なものであった。現在の銀行業務システムは、同氏の考案。いわば同氏の一生は、ブラジルの銀行史である。