ニッケイ新聞 2008年9月6日付け
今、日本の人たちは「次の首相は誰か」の話でもちきりである。福田首相の唐突な退陣表明があり、政界は大騒ぎ。「解散・選挙も近い」の認識が強く、永田町にはさながら戦場のような緊迫が漲っている。誰しもが関心の深い自民党総裁選の日程も決まり、派閥や国会議員らも忙しげに動き回る。このコラムを書いているときの立候補者は4人だが、もしかすると若手からもう1人出馬もありそうだ▼本命は麻生太郎氏とされるけれども、政策通の与謝野馨氏と小池百合子さんや石原伸晃氏が挑戦する。この構図でおもしろいのは、第2のサッチャーを目論んだのか?小池百合子さんの出馬である。猪口邦子さんら女性議員が揃って応援しているそうだから自民党に初の女性総裁の大見出しが躍るかもしれない▼勿論、女性の総理大臣は初めてだけれども、これまでにも土井たか子さんと扇千景さんが衆参の議長として活躍しているし、内閣総理大臣・小池百合子―でも決しておかしくはない。と、まあーこれは冗談として今の厳しい政治の動きを見ていると、解散と総選挙は避けられないし、自民総裁には国民の支持も厚い麻生太郎氏がいいのではないか▼世論調査でも、次期首相には麻生氏をと支持する人が多い。もう一つ付け加えれば、総選挙になれば比例代表で自民党に投票と回答した国民が増えて民主党を上回ったのを重く見たい。こんな降って沸いたような自民党ブームに民主党も色めきだって「マスコミ対策」を強化しようと激を飛ばしているらしい。と、日本の政界は久方振りに活気を呈し政治家たちも燃えに燃えている。 (遯)