ニッケイ新聞 2008年9月9日付け
ブラジル京都会(杉山エレナ会長)の創立五十五周年記念式典が七日午前十時から、「京都文化・産業フェアー」が開催されているサンパウロ市のコジッパ文化シアターで開かれた。京都府知事としては初来伯の山田啓二知事をはじめ、森田嘉一京都ブラジル文化協会会長、北岡千はる同府議会副議長など、京都府から二十人、全体で百二十人の慶祝団が参加のもと、ブラジルと京都の絆を深め、今後のさらなる交流を誓い合う式典となった。
来賓をはじめ約百八十人が出席して、盛大に式典が行われた。
大野宏江・京都会副会長が開会の辞を述べ、先没者の霊に黙祷が捧げられた。京都府からの慶祝訪問者が紹介されると、会場内からは温かい拍手が送られた。
杉山会長は、京都会の前身である京都クラブが戦後間もなく、中久保益太郎初代会長が中心となり組織され、西村俊治名誉会長らの働きで二〇〇四年十一月に法人化、県連に加盟するに至った歴史を振り返り、「京都と繋がりをより深め、人と人とが温かい交流を通して幸せな社会を築けるように、今後も発展してゆきたい」と宣言。
府知事として初来伯した山田知事は、「京都から移民した人々の活躍に敬意を払い、また心からお祝いしたいと思っていた。ブラジルと京都の絆を深めてゆく重要性を改めて認識している」と祝辞を送った。
森田会長、北岡副議長、西林万寿夫在聖総領事、ジルベルト・カサビ市長代理の羽藤ジョージ市議など来賓祝辞に続き、ブラジル側と京都側で記念品を交換。さらに舞台では山田知事から西村俊治名誉会長に功労賞、出席した三宅肇、花山圭一両元会長と京都会会員の高齢者に感謝状が手渡された。
二十四年前に府費留学をした花山エリアナさんが元留学生・研修生を代表して祝辞とお礼を述べると共に、留学研修制度が現在中断されていることに触れ、今後の日伯の掛け橋を担う世代の代表として、奨学金制度の制定を府に要望した。
閉会後は、会場の外へと移動し、交流のシンボルとして用意された雪割桜の苗木の前で記念撮影が行われ、同ビル内で昼食会が開かれた。
昼食会では田坂幾太府議会議員が乾杯の音頭をとり、ケーキカットではパラベンスが歌われるなど、楽しい交流のひと時を過ごした。