公共交通手段の利用者増=大サンパウロ市圏の通勤、通学で=自転車利用も10年で倍増
ニッケイ新聞 2008年9月10日付け
渋滞対策でトラック乗り入れ規制などを導入のサンパウロ市だが、六日伯字紙に大サンパウロ市圏の通勤、通学などについての統計発表。
最も目に付くのは、地下鉄などの公共交通手段利用が増え、二〇〇七年は五五%になったとの報告。一九六七年の六八・一%から二〇〇二年の四七・七%まで減少後の増加だ。一方、マイカーなどの個人的交通手段は、六七年の三一・九%から〇二年の五二・三%まで拡大後四五%に減少。渋滞深刻化で公共手段利用が奨励されたことや、公共交通手段改善・充実、ビレッテ・ウニコ導入などが原因と考えられる。
公共手段の地下鉄利用については、四月十六日フォーリャ紙にも、〇七年に年間八億四五〇〇万人、一日三一三万人だった利用者が、二〇〇八年第1四半期には一日三二三万人を超え、年間では九億一九〇〇万人超との予想も報じられていたが、七日エスタード紙は、サンパウロ市の地下鉄は世界一一都市の地下鉄中、最も混んでいると報道。路線数で九番目、営業距離六一・三キロは最下位のサンパウロ市だが、一キロ当たりの乗客数は九・九人でトップ。二〇〇六年のビレッテ・ウニコ導入後の利用者は一日当たり七五万人増え、ラッシュ時の乗客は一平方米当たり八・六人以上。国際的適正基準の六人を上回っている。今後は路線延長と運行間隔短縮による増発などの対策が必要だ。
一方、都電公社(CPTM)も半分の線が超満員と八月三十一日アゴーラ紙。一日二〇〇万人を運ぶ都電も、車両改善、増発などが求められる。
また、五月二十九日エスタード紙で、待ち時間が長い、遅れる、安全性に問題などと報じられたバスは、専用レーン増設や市内の交通改善による運行良好化がポイント。
徒歩での移動は、一九八七年の三六・二%や一九九七年の三四・四%から三二・九%に減少したが、同期の自転車利用は一六万(〇・五二%)から三〇万(〇・七八%)に増加。大サンパウロ市圏の自転車所有家庭は三分の一で、七一%は通勤手段に利用。駐輪場不足や安全性、専用レーン増設も課題だが、地下鉄隣接の駐輪場増設計画などで、自転車利用は増えそうだ。
車や免許取得者増加は人口増加率以上の大サンパウロ市圏。通勤、通学への空間や資源、時間の有効利用には、個人の工夫とともに、新しい為政者の期待も大きい。