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岐阜県警=警察官2人がポ語研修=地元ブラジル人社会との架け橋に

ニッケイ新聞 2008年9月17日付け

 ポルトガル語を習得するため、岐阜県から堀重雄巡査長(可児警察署勤務、34)と横山斉巡査(西柳ヶ瀬交番勤務、31)が四日に来伯、来年二月末まで、サンパウロ市内の語学学校で研修に励む。
 堀巡査長によれば、勤務地の可児市の人口は十万人。その内約一割が外国籍で、大多数がブラジル国籍者。転居届けや自動車免許の申請はじめ、警察署を訪れるブラジル人も多い。そのため、「ポルトガル語のできる警察官は口コミで広まり、大変頼りにされる」と話す。
 同県では、可児市、美濃加茂市、大垣市にデカセギが多い。一つのマンション全部屋にブラジル人が暮らしているケースも珍しくなく、「夜間のコンビニでもよくブラジル人を見かける」という。
 研修後、二人は普段の業務に加えて、ポ語ができる専門の警察官(通称・指定通訳員)として勤務する。岐阜県ではポ語の指定通訳員は十数人ほど。その絶対数は圧倒的に足りていないのが実情という。
 二人は、今年六月ごろからポ語の勉強をスタート。滞伯中は、サンパウロ市アニャンガバウー駅近くのYMCA系列の語学学校で、午前九時から正午まで、ポ語を勉強する。
 「犯罪件数で言えば、日本人によるものの方が圧倒的に多い。外国人だからと言って、特別に色眼鏡をかけて判断すべきではない」と堀巡査長。研修後は「ブラジルで学んだポルトガル語を積極的に活かしたい」と語る。
 また、サッカーを通じて知り合ったブラジル人がいるという横山巡査は、帰国後、「日本人とブラジル人が持つお互いの誤解を解くように活動して行きたい」と意欲的に語った。