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珈琲の温暖化対策=木や果樹の併植で気温緩和

ニッケイ新聞 2008年9月19日付け

 農事試験場IACのコーヒー部は、地球温暖化の影響が顕著なコーヒー樹に警鐘を鳴らしている。二〇四〇年はサンパウロ州の平均気温が三度上昇する予測があり、それが現実となったらサンパウロ州はコーヒー不適作地になる。
 アラビカ・コーヒーの適作地は、平均気温が十八度から二十三度の地域とされる。海抜六百メートルの地域が、理想とされている。
 平均気温を下げるため、コーヒー園の植林や果樹の併植が勧められている。これはコロンビアやメキシコで行われ、成功を収めた。植林によってコーヒー園の空気が、温和になるためだ。
 植物は酷暑を避けると、結実に十分な時間が得られ収穫量も増える。生産量も安定する。他に防風林や防霜、表土の流出防止にも役立つ。
 植物併植は多すぎると水分と光合成、肥料の取り合いになるので、ヘクタール当り五十本から六十本までが限度。併植する木は、副収入が得られ、窒素を固定する植物がよい。例えばグレヴィレアやバナネイラ、コケイロ、セードロなど。