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商社からの営農融資減少=米金融危機の影響で=困る作付け期の農家=組合や商社も元栓締める

ニッケイ新聞 2008年9月24日付け

 ブラジルの大豆などの農業生産者は夏季作付け期を迎え、アグロコンサルト社は二十二日、米金融危機の影響の中で商社からの営農融資が不足するとの予想を二十三日付けフォーリャ紙に語った。穀物相場は乱高下を続けているが、これまでの平均より高値で落ち着く見通し、ドル通貨も持ち直し生産者所得も悪くない。作付け農家にとっての当面の問題は、営農資金の入手難のようだ。
 営農資金の調達は既に困難であった。それが米政府の不良債券処理にさらに時間がかかる見通しとなっていることから、ブラジル農業界でも融資資金の流通量の枯渇が深刻化している。
 もともと次期作付けのアグリビジネスは資金難が予想されたが、今回の金融危機で、商社や銀行の資金システムが軒並み融資額を引き締めた。
 二〇〇七/八年度の営農資金の調達の割合は、商社五三%、自己資金一四%、銀行一一%、企業負担は肥料一〇%、農薬九%、種子三%で、商社への依存度が高かった。
 それが二〇〇八/九年度は商社が三四%、銀行が八%に引き締められる予想だ。企業負担は肥料一三%、農薬一一%、種子五%。そのため、二倍強の二九%の自己資金を用立てしないと現在の生産拡大ペースが維持できない見通しになっている。
 前年度の融資金を決済できず繰り延べした生産者には、事態は絶望的だ。農産組合や商社、銀行などの現金融資、肥料、農薬などの現物融資は、契約更新に難色を見せている。これは貸す方も借りる方も死活問題であり、誰も抱き合い心中をしたくないらしい。
 資金繰りに苦労しているのは、生産者だけではない。組合や商社、メーカーも元栓を締められ同じ状況にある。ブラジルでは、中央西部が特に資金調達難に直面しているようだ。高利で借りなければならない営農資金のコスト高は、農業資材の高騰にもつながる。
 十二月以降の大豆作付け資金を工面するため、トウモロコシの投売りをする農家がでると予測されている。大豆の青田売りならぬ、先売りもある。こうなると値崩れが起きるので、先物買いは警戒感を呼び、先値をつけるのを危ぶむ商社も出てきている。
 商社の営農資金融資の全営農費用に占める割合は〇七/八年度には二七%(五十三億レアル)だったが、〇八/九年度には五十四億レアル程度になると予想されるため、全体に占める割合は一八%に低下する。もし同じ割合を維持するなら、八十一億レアルを融資する計算になる。
 商社が減らした分を誰が融通するのか。農家への負担はさらに増えそうだ。

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