ニッケイ新聞 2008年9月24日付け
ブラジル日本文化協会の国際民族舞踊委員会(横溝オズワルド委員長)が主催する「第三十七回国際民族舞踊祭」が、二十、二十一日の両日、同大講堂で開催された。二日間で二千二百人以上が来場し、会場は様々な国からの移民の子孫らで埋め尽くされた。国内から二十カ国以上のコロニアが集まり、伝統的な民族舞踊や収穫祭の踊りなど百以上が披露された。会場は終始、祭りの陽気な雰囲気に包まれていた。
今回の参加コロニアは日本、ドイツ、イタリア、ギリシャ、スイス、スペイン、クロアチア、ロシア、レバノン、ボリビア、アフリカ諸国など。
サンパウロ州を中心に各移民の子孫らをメンバーにした約四十組が集まり、祖国から取り寄せた伝統的な衣装に身を包み、それぞれの特色を存分に披露し合った。
スーダンチームは女性達が長い髪を振り回したりと特徴的な表現をし、観客を驚かせた。ロシアチームの子供たちが軽やかにコサック・ダンスを披露すると、大喝采。ハンガリーチームは、女性が頭の上に酒ビンを乗せて男性とのやり取りを見せるなど、ストーリー性に富んでいた。
日本チームは二十一日に、サント・アマーロのレプレーザ連の五十人が、〃日本のカーニバル〃と紹介された阿波踊りを披露。音楽・衣装・踊り方、どれを取っても他国と似つかない踊りに大きな拍手がおくられた。そして「日本移民百周年おめでとう」と扇子やうちわを使って文字を並べポーズを決めると、会場はその日一番の盛り上がりをみせた。
フィナーレでは横溝委員長と林アンドレ亮副委員長が出演者らと舞台上であいさつ。「上を向いて歩こう」が生演奏で流れる中、横溝委員長は感極まった様子で、「移民百周年を他の移民らと一緒に祝え、心から喜びを感じている。これからも手を取り平和な国を作ってゆきましょう」。
最後はウクライナチームのバンドの生演奏に合わせ、参加コロニアがみんな一緒になって舞台上で踊った。
開催中は、大ホールで各国料理や民芸品が販売され、視覚、味覚ともに異国を楽しめる二日間だった。