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国連総会=金融市場は無法地帯=ルーラ差別の壁と米批判
ニッケイ新聞 2008年9月25日付け
ルーラ大統領は二十三日、第六十三回国連総会で無法地帯の金融市場と金融危機の責任者としてブッシュ米大統領を批判と二十四日付けフォーリャ紙が報じた。
「米大統領はテロのことばかり話し、金融危機のことはいわない。金融危機対策もないようだ。今はテロよりも、ドーハ・ラウンドに始まる世界経済のほうが大切ではないか」と訴えた。
金融市場は無法者の跋扈で資本市場が破壊され、社会発展に寄与する優良企業を倒産へ追いやり、多くの市民から職場を奪ったと非難した。政治家が無秩序を放置するなら、危機は次々に起きる。環境危機や食糧危機が待っている。
大統領の矛先は、世界の移民政策にも向けられた。EUが六月に制定した違法滞在者処罰法案を「ベルリンの壁は落ちたが、別の壁が打ち立てられた。人種差別の壁であり利己主義の壁であり、自由貿易や人的交流を阻む壁だ。」と非難した。
米大統領は、演説の原稿に金融危機も織り込まれていたが、最終章だったので省略したという。金融市場混乱の原因になる裏書保証のない債券の存在を知っていたが、軽視したらしい。
米国は金融危機を一九三〇年にも経験しており、システムを改善しないまま現在に至った怠慢が問題だ、とフランスのサルコジ大統領はいう。資本主義にはルールが必要であり、金融市場を投機家の放縦に任せたのが失敗だと警告した。
イランのアハマジネジャド大統領は、長年の財政赤字を放置してきた米国の経済は、七千億ドルの不良債権処理に関わらず死に体状態だとして、「米帝国は終焉した。次期米大統領は外国へのお節介を止めて、自国経済の充実を図るべきだ」と皮肉った。