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識字教育改善にぶいブラジル=学校在籍の文盲児87%も=幼児教育の場不足も深刻

ニッケイ新聞 2008年9月27日付け

 ブラジル地理統計院(IBGE)発表の二〇〇七年統計に関する記事が伯字紙に継続中だが、二十五日伯字紙は、学校在籍で識字力のない子供が七~一四歳の八七%、二一〇万人と報じた。
 学校在籍の文盲児の多いのに驚かされるが、学校在籍で識字力のない生徒は、七歳九〇・八%、八歳九二・四%、九歳八九・六%、一〇歳八五・六%、一一歳八一・三%、一二歳七一・四%、一三歳五七・九%、一四歳五・八%、全体では八七・二%。
 また、三歳以下の乳幼児の幼稚園や保育園入園率は一七・一%。これは二〇一〇年までの政府目標五〇%には程遠いが、一九九七年の八・一%と比べれば、二倍以上の伸びとなっている。
 幼稚園や保育園の不足は、働きたい、または働く必要のある母親を家庭に引き留める原因にもなるが、家族一人当りの収入が三最低賃金以上の家庭の乳幼児は四三・六%が幼稚園などに在籍するのに対し、〇・五最低賃金の家庭の乳幼児は一〇・八%。また、幼稚園児や保育園児の四〇・五%は私立に在籍することや、小学校の私立校在籍者は一二%という数字からも、家族収入と乳幼児の入園率とが関係することが判る。
 その意味で公立保育園の不足は深刻だが、教育内容も大切。小学校入学前に識字教育を受けた子供と、入学後に識字教育を受けた子供とでは理解度や習熟度に差が出る上、教師の負担も違う。
 また、識字力には、識字教育開始時期や教育内容、親の識字力や意識など、様々な要因が関係。教育の場の提供に加え、教師の質の向上や研修の必要、労働条件の改善なども考える必要がある。
 更に再考が求められるのは留年制度復活。留年が基本的になくなり、落ちこぼれ対策もないことが、一四歳まで学校に在籍しても識字力のない生徒が四五・八%という状況を許したともいえる。
 十九日伯字紙は、一五歳以上の文盲率一〇%は、ラ米とカリブ諸国で一五位と報じたが、二十五日エスタード紙は、二〇〇六年の文盲率一〇・五%をBrics諸国と比較。ロシア〇・七%、中国七・一%、インド三四・九%でブラジルは三位。その他、平均寿命がBrics二位、新生児死亡率の低さでは三位、国民全体の死亡率は最も低いなども報じている。

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