ニッケイ新聞 2008年9月27日付け
【既報関連】財団法人東京子ども図書館(松岡享子理事長)の企画「おばあさんのいす」ブラジル巡回が今月六日の国際交流基金日本文化センターで行われた『おとなにも聞いてほしい子どものためのおはなし』を最後に終了した。
「おばあさんのいす」は、経験豊かな語り手である「おばあさん、おじいさん」世代を地域に派遣し、お話や読み聞かせなどを通して、子どもたちに豊かな成長の場を提供することを目的とした事業。
昨年のドイツ、イギリスに続いて行われた今ブラジル巡回では、平田美恵子さん、渡部伸子さんが語り手「おばあさん」として来伯。カンピーナス文協やブラジルあすなろ文庫、現地小学校、サンパウロ日本人学校、ファベーラ・モンチ・アズールなどサンパウロ州十カ所で昔話や紙芝居の読み聞かせ、手あそび歌を行った。
ブラジルあすなろ文庫の武藤祥子さんによれば、最も反応が良かったのは、モンチ・アズールの十歳から十二歳の学童保育の子供たちで、機織の音を「ツートントン」と皆で大合唱だったそうだ。
多くの大人、子供が日本語やその擬音語擬態語の面白さに触れ、本を読む楽しさを感じたようだ。最終日に行われた「子どものための本の選び方」講演では、「本の選び方、詠み聞かせの仕方、間違いだらけでした。参考になりました」などといった感想がよせられた。
現在、ブラジルあすなろ文庫では、手持ちの本を貸しあった絵本の読み聞かせができる日本語文庫の立ち上げを検討している。問い合わせは、同文庫(電話=19・3802・4233/11・7622・5682)又は、メール(asunarobrazil@gmail.com)まで。