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「テムズとともに」印税分を寄付=皇太子さまがサンタクルスに=「大変な名誉」と二宮さん

ニッケイ新聞 2008年9月27日付け

 二宮正人さんらの手によってポ語に翻訳された、皇太子さまの英国オックスフォード大学留学時代の回想録『テムズとともに』(徳仁親王殿下、1993年、学習院教養新書7、非売品)の印税相当分がこのほど、サンタクルス病院に寄付された。金額は非公表。
 同書の発行にあたり、日伯の多くの企業がスポンサー協力した。三千部を発行し、一千部が同病院に寄付されている。これらは、同病院の事業に資金協力した人などに無料配布されている。
 今回のご寄付は、二宮さんの意向をもとに皇太子さまが直接許可されたもの。同書は無料で配られているが、計算上生じる同書の印税相当分を同病院に寄付することが決まっていた。説明では、今年六月に訪伯された皇太子さまは、日系団体の代表者との接見の際、同病院の横田パウロ理事長に寄付の意向をお伝えになったという。
 ポ語版の書名は『Junto ao Rio Tamisa』。翻訳を担当したのは二宮さんと妻のソニアさん、アウレア・クリスチーヌ・タナカさんの三人。元駐日イギリス大使が英語に翻訳した同書をもとに、ポ語に翻訳した。
 二宮さんは「サンタクルス病院は私の母が大変お世話になった病院。前書きでは、皇太子さまから直接お礼の言葉を賜っており、大変な名誉です」と話している。