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農業融資の至上命令=金融危機で食糧減産を憂慮

ニッケイ新聞 2008年10月2日付け

 国際金融の資金枯渇で来年度農業生産への影響を懸念した政府は九月三十一日、営農資金の作付け融資準備を財務省で草案中と十月一日付けエスタード紙が報じた。
 民間銀行は中銀への預託金割引を受けた分を農業融資に回し、農産物の減収を防ぐよう、政府が要請。営農資金の枯渇で生産意欲が減退し、国内の食料品価格に悪影響を及ぼし、インフレを引き起こさないためだ。
 法令では、普通預金の二五%と生産者貯蓄の六五%を農業融資に回すことを義務付けている。それに中銀預託金分が、農業融資へ増額される。
 農村部では、これまで一般化していた商社や仲買商人の融資が大きく後退したため、ブラジル銀行への農業融資の申請が列をなしている。ブラジル銀行は九月上旬だけで、前年度比三四%増の六十七億五千万レアルが貸し付けた。
 来年度上半期の第二期作付け期の農業融資で、政府は資金調達の目処がつかず、心配している。一方、民間銀行は中銀要求で銀行の自由になる資金を取り上げられ、政府の制度変更に嫌悪感を持っている。
 その上、農業生産の債務不履行に対し、契約更新に応じる政府懇請も銀行にとって迷惑だ。不平はまだある。農業融資は、利子の上限を年利六・七五%と低利に制限されている。
 民間銀行は、慈善事業ではなく商売をしているのだ。残された僅かな資金を有効に使うため、銀行はスプレッド(銀行間金利差)取引に走る。何のための銀行かと批判されるが、背に腹は替えられない銀行の内部事情がある。

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