ニッケイ新聞 2008年10月3日付け
環境技術公社(Cetesb)は十月一日、サンパウロ州内の六十七都市に対し、廃棄物の埋め立て禁止を通告と十月二日付けエスタード紙が報じた。そのうち九都市は九月末、即時埋め立て禁止措置が講じられた。
一九八〇年から産業廃棄物や家庭ゴミが、未分類のまま廃棄場に投棄され、大きな山のようになっている。近くには河川があり、住宅地も広がりつつある。
当局の通告が守られないまま、ビリングス湖などの水源地帯周辺は廃棄物で汚染されている。同湖はリベイラ渓谷や海岸山脈、サンパウロ州東部一帯の帯水層にあり、大サンパウロ市圏で消費する水道水の一五%を供給している。
同公社は百三十七都市へ、廃棄場へのゴミ分類規定の順守通告を再々行った。実地検査を行ったところ、六十七都市は規定を守らないので、廃棄場へのゴミ持ち込みを禁止する予定だ。
規定不順守の最悪都市は、アラサリグアマとクルゼイロ、エンブー・グアス、イタペチニンガ、プレジデンテ・プルデンテと発表された。
埋め立て禁止と罰金を科された都市は、当局から廃棄許可を受けた二十一都市が、民間企業へ委託していることで政治的圧力だと抗議した。民間企業が当局へわたりを付けたというのだ。
七十都市は、廃棄改善を行ったとして助成金を受けている。五十五都市は、埋め立て法で注意されたが工夫をした。
条件付き埋め立て許可をされた都市は、イタペセリカ・ダ・セーラやアララス、イタニャエン、モンガグアなど。これら都市は、埋め立て禁止の廃棄物を遠い産廃処理場へ運び、委託処理を依頼している。
サンパウロ州六百四十五都市のうち五一・八%に当る三百三十二都市は、廃棄物埋め立てが規定内として模範例とされた。