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IMF報告書=第四の対米債権国=ブラジルのドル偏重政策懸念

ニッケイ新聞 2008年10月7日付け

 ブラジルは二〇〇一年まで、米国債を持つ二十カ国の債権国リストになかったとするIMF報告書を六日付けエスタード紙が明らかにした。それが二〇〇六年、十番目に突如現れた。それはブラジルの外貨準備高が、急増したからだという。
 二〇〇六年十二月から二〇〇七年十二月の一年間に、ブラジルは七百七十八億ドルの米国債を購入。世界で、第四番目の対米債権国になった。
 当時ブラジルは、米国債で一千八百四十二億ドル、外貨準備高で二千五十一億ドルを持っていた。外貨準備高の七五%が、ドル通貨に偏重しているのだ。
 IMFは外貨準備高の七五%を、ドルで保管していたことを懸念するという。同時にブラジルは将来、岩塩下石油やエタノールの対米輸出で米国の重要な債権国であり続けると想像する。
 ブラジルの経済力は、借金国米国の貸主になる。いま米国の目は、中国に向いている。しかし、ブラジルが中国に代わることはあり得る。米国は今後、ブラジルを大切な債権国扱いをするとIMFは思っている。