ニッケイ新聞 2008年10月10日付け
サジアやアラクルースによる為替差損のようなケースで輸出企業の連鎖倒産の可能性が、閣僚の政策諮問委員会で議題になったと九日付けエスタード紙が報じた。
大手六社代表が、同委員会に陳情のため訪れた。企業が積み立てた剰余金で為替投機を行い、金融危機のため裏目に出たのだ。幸い中銀の為替介入は、的を射た。
中銀には、投機的な目的で金を使ったために為替変動の直撃を受け、経営危機に陥った企業を救済する意向はないという。しかし、ブラジルのシンボルともいうべき代表的輸出企業が潰れるのは、ルーラ大統領も忍びなく、公的資金投入の対象に入れている。
これには閣僚らが、抵抗した。副大統領も「賭博で損をして、政府に助けてくれはないだろう」と皮肉った。中銀は「救済はしないが、営業支援はする」と答えた。