ニッケイ新聞 2008年10月10日付け
サンタカタリーナで、六カ月前に家出した一九歳の青年が、自分の埋葬を伝えるラジオ放送を聞き、慌てて帰宅という事件。青年らしい死体が川に浮いていたとラジオで聞いた家族が、遺体を見ても本人との確信が持てなかったのが四日。青年が投票日に姿を現せば誤解も解けたのだが、青年が現れないため、本人だと思い込んだ家族は遺体を引取り埋葬した。ラジオでの放送を七日朝に聞いた本人は、大慌てで埋葬の事実を確認しようとしたという。本人を見た母親の泣いたこと。埋葬された遺体は、九日現在身元不明のままという。
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粘土や砂の多い土壌のため、地下鉄の駅建設工事で陥没事故の起きたサンパウロ市ピニェイロス地区で、送水管からの水漏れによる直径五メートル、深さ三メートルの大穴出現。一キロ離れたところでも、直径一・五メートル、深さ五〇センチの穴が開いたというが、こちらは下水管の破損。八日には、送水管の破損箇所修理のため、周辺地域の一万五〇〇〇人ほどが断水の憂き目にあった。
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サンパウロ市南部で九日未明、化学物質を運んでいたタンク車が大通りと橋とを結ぶカーブで転倒し、道路を封鎖。車から逃げ出せないまま、三時間後に救出された運転手はヘリコプターで病院に運ばれたが、タンク車から漏れた化学物質の処理などもあって封鎖解除が遅れ、イミグランテス道から市内に入る車が迂回路を探すなど、付近は長時間に渡って渋滞した。
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サンパウロ市のイビラプエラ公園の池では、約三〇羽の黒鳥のヒナが親鳥と一緒に泳いでいる。オーストラリア原産種で、繁殖期が春。付近にはまだ沢山の卵もあるといい、卵やヒナを盗まないよう呼びかけがされている。