ニッケイ新聞 2008年10月11日付け
イビウーナのヤクルトアカデミーで指導している佐藤允禧氏によるとブラジルの野球は、非日系人が増えてきているのだとか。入団テストでは非日系人のほうが、身体能力が高く、入団する選手が増えているのだという。「細かいプレーなどは後からいくらでも教えられるが、身体能力は生まれつきだから」と理由を説明する。日本人がブラジルに持ち込んだ野球は、今後は非日系人が主体になっていくのかもしれない。
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だるま塾校主の森脇さんによると、一九七〇年代後半までコロニアは「日本に体を向け、背中を生徒に向けて日語を教えていた」。大和魂が障害になり、日語教育の理念の転換、つまり「外国語として日語を教える」のが出遅れたという。どの時代でも意識の転換は難しいもの。しかし「温故知新」で歴史から学ぶことは大いにある。
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「グアタパラ新聞」最新号によれば、グアタパラ文協発足当時から活動してきた演芸部が今月一日で解散したという。最盛期には二十人が参加していたが、現在は五、六人に減り、平均年齢も高くなってきたことがその理由。「長年近隣都市との交流等に文協を代表して出演したり、村の行事あるごとに協力して下さった」と記事にはある。寂しい話題だが、今後も健康維持の体操や踊りは毎週続けていくとか。
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昨年から始まったサンパウロ市の美化条例シダーデ・リンパ。ガルボン・ブエノ街の店舗やビルの看板が外され、無残な姿をさらし、殺風景な感じを与えていた。しかし、ここ最近になって、一部の店では鮮やかな色の看板を見かけるようになり活気を少々感じさせる。以前のにぎやかさが戻ってくる日は近いのかもしれない。