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コロニア文芸賞決まる=満場一致で「鈴木悌一」に=11月7日、文協で授賞式

ニッケイ新聞 2008年10月16日付け

 ブラジル日本文化福祉協会(上原幸啓会長)コロニア文芸賞選考委員会(遠藤勇委員長)は、この度、二〇〇八年度コロニア文芸賞を鈴木正威氏の著書「鈴木悌一―ブラジル日系社会に生きた鬼才の生涯―」に決定したと発表した。また、今年はブラジル日本移民百周年を記念して特別に記念誌賞、選考委員会賞、顕彰賞を授与する。
 コロニアにある文芸賞では一番名誉のある同文芸賞。鈴木氏の同書は、昨年七月一日から今年六月末までに出版された応募作品約二十の中から、毎月選考委員会が開かれ入念に選ばれた。
 選考委員長の遠藤さんは、百周年の今年は出版物が例年に比べ多かったなか、「構成と文章力のどちらも他作品を寄せつけず、だんとつでよかった」と満場一致で決定した経緯を説明した。
 鈴木氏は、ニッケイ新聞の取材に対して、まず脇坂勝則人文研顧問やレイアウトを担当した田中慎二理事らの協力に感謝を示した上で、「男としての生きがいに生きた悌一氏に惚れ込んで、書きたいものを書いた。それだけで満足」と感想を述べた。
 【二〇〇八年度コロニア文芸賞】鈴木正威著「鈴木悌一―ブラジル日系社会に生きた鬼才の生涯―」。【記念誌賞】ブラジル日系老人クラブ連合会「ブラジル日系老人クラブ連合会三十年の歩み」。【選考委員会賞】林良雄著「開拓」。【顕彰賞=発刊活動二十五年以上】椰子樹、朝蔭、ブラジル日系文学、のうそん、ブラジル老壮の友。
 選考委員は、遠藤勇、栢野桂山、浜照夫、中田みちよ、水野昌之、小野寺郁子、広川和子、水野節子、斉藤早百合の九氏。
 授賞式ならびに祝賀会は十一月七日午後七時より、文協ビル二階貴賓室で行われる。なお、関係者は二十九日までに文協事務局(11・3208・1755)に出欠を。