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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2008年10月17日付け

 「放課後は塾やピアノ教室、英語塾に行ったりしていましたよ」。先週、四十年ぶりの第一回同窓会が行われ、コレジオ・パウリスターノの卒業生の女性がそう昔を振り返っていた。
 当時は一九六〇年代前後で、昼間仕事をする苦学生も多かったはずだが、同窓会メンバーには放課後は塾で勉強したという人が多くて驚いた。
 戦前移民は終戦を迎えて永住を覚悟し、苦しい中でもできる限りの教育を二世子弟に与えようと骨をおった。そんな親の思いを汲み取って青年時代を過ごし、今は立派な肩書きをもった社会生活を送っている。そんな彼らが定年を迎える年代になってようやく第一回目の同窓会を開いた。意味深いことだと思う。
 定年退職したら、実社会での活動には一段落がつくだろう。次は日系社会に帰ってきてもらい、こちら側を盛り上げる活動を期待したい。(親)