「ブラジルも中国に倣え」=米大学教授が新展望提案
ニッケイ新聞 2008年10月22日付け
米エール大学のチェン教授は二十日、米金融危機の影響で大きな打撃を受けたことでは、中国の証券市場や輸出業者も例外ではないが、立ち直りも早いから、ブラジルは中国方式を導入するよう勧めたと二十一日付けエスタード紙が報じた。
同教授は伯中関係を次のように述べた。中国政府は金融危機を期に、財政黒字を用いて工業技術の向上とインフラ整備を行い、国内市場の育成に力を入れる。中国の国策でブラジルは、原料供給役として大きな期待をかけられている。
ブラジルの輸出市場、中南米やEU、アジア地域は、ともに金融危機の被害を被った。これら国々の財務省や中銀は、金融の早期回復に懸命だ。しかし、回復に最低一年はかかる。実体経済の回復は数年かかる。
国際経済はここ半年、マクロ経済が悪いから資本市場や投資銀行は機能しない。しかし、経済恐慌ではない。中国経済は二年位で蘇生し、世界に先駆ける。だが国内経済の復興であって、短期に世界経済を牽引するインパクトはまだない。
中国は、長期大改革を行う。国内消費市場を基礎とし、輸出依存を減らす経済成長だ。改革は普段では難しいが、金融危機のお陰で可能となる。ブラジルも同様だ。
金融危機のためにコモディティの注文量が半減したが、中国はインフレ整備に集中するため需要はすぐに回復する。ブラジルは、中国と通商の補完関係にある。今年だけでブラジルの対中国輸出は、八六%増える。
中国の金融システムは、ブラジルに似ている。中国の証券市場も、かなりダメージを受けた。金融システムは中央銀行が管理し、金融危機の影響を避けた。中国の外貨準備は二兆ドルだ。
ブラジルが中国に期待できるのは、財政的余裕があり経済改革も速いこと。今年上半期だけで一千七百五十億ドルの財政黒字があり、中国経済を支える公社は資産状態が良好で、大型インフラ整備を可能にする。