ニッケイ新聞 2008年10月25日付け
亜政府が二十一日、民間の年金基金国有化を決めたと二十二日付けエスタード紙が報じた。同国の財政赤字は、予想以上に悪いらしい。亜国は再度、深刻な経済危機に見舞われそうだ。
亜国には、退職金年金と民間年金の二重年金制度がある。政府の退職金年金は、現在働く労働者が定年退職者の年金を払う。民間年金は、労働者が長年積み立てたもので現在、総額三百億ドルある。
この年金基金の六〇%は、国債に投資。額面は年々、米金融危機を反映し目減りしていた。
来年には、二百億ドルの亜国債が決済期になる。いままで国債の配当は、国際金融から調達して払っていた。しかし、今年はそれができない。だから、民間の年金基金を奪ったのか。
それでは民間の年金生活者は、これからどうするのか。「それは次期政権が考えること」なのだろうか。