ニッケイ新聞 2008年10月25日付け
【リオ発】日本移民百周年終盤を迎えた二十二日夜、演歌歌手谷本知美さんの公演がリオ日系協会で行われ、大盛況だった。
週日にもかかわらず福川正浩在リオ日本国総領事はじめ、地元日系人はもとより、駐在日本人家族なども来場した。集まった約二百五十人は約三時間の間、夕食と演歌をじっくりと楽しんだ。
谷本さんは初めての海外公演。前日にめぐったリオの観光地に感激したと語り、「今晩はがんばります」と気合をいれて、歌いはじめた。その言葉通り、関西訛りの楽しい語りを織り交ぜながら、ほぼ二十曲を力いっぱい熱唱し、会場からは終始、大きな拍手が送られた。
「NHKに出ているだけあって歌唱力がすごい。小柄でキュートな笑顔が特長で、着物姿は絶品」との感想が来場者からは口々にのべられた。
幕間の挨拶に立った鹿田明義リオ百周年実行委員長も「来伯する大半のプロ公演はサンパウロに偏ってしまうのに、今回はリオが初日」と嬉しそうにあいさつ。
主催のニッケイ新聞社の高木ラウル社長は「カリオカにこんなに喜んでいただけて本望です。知美ちゃんが、いつか紅白の舞台で皆さんを楽しませてくれる日までよろしく応援のほどを」と呼びかけた。
谷本さんは「必ずまたきますので、よろしくね」と公演後のサイン会で、一人ひとりと会話を楽しんだ。
リオ公演大盛況の勢いを受け、サンパウロ市でのますますの熱演が期待されているようだ。
サンパウロ市公演は二十六日午後二時から文協大講堂で。会場で当日券が入手可能。(布施芳岑さん通信)