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次世代エタノール=米大使が注意喚起=居眠りすると追い越される

ニッケイ新聞 2008年10月30日付け

 ブラジルでは開発費もないし興味も引かない次世代の繊維アルコールで、ソーベル駐伯米大使が十四日、現状に満足しないよう勧告と十五日付けヴァロール紙が報じた。次世代アルコールは、二つのルートで研究が進んでいる。
 第一はペトロブラスで、米研究機関の技術導入を交渉中だ。第二は国立農事試験場(Embrapa)が、独自開発で繊維用のサトウキビ新品種を開発し、民間の資金協力を募っていること。
 ペトロブラスの話は、同機関が研究開発に年間十億ドルを投じ、二〇一二年には公式発表の予定だ。そのため合弁を要請したが、条件を検討中。ブラジルはエタノールで世界最大の輸出国だが、研究費に投じるのは五千万ドルに過ぎない。
 ブラジルはエタノール先進国だが、風当たりも強い。統一した品質標準がないからだ。EUが要求する十六の要求事項のうち九事項しか応えられない。そのため複数のエタノール生産国が、話し合う必要がある。