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税金攻勢=記録的税収これまで=減収と厳しくなる徴税

ニッケイ新聞 2008年11月1日付け

 国税庁は十月三十日、今年度決算の締め切り日まで、余すところ四十二日間となったが、徴税総額が連邦政府と州、市で八千五百億レアルに達したと発表したことを三十一日付けジアリオ・ド・コメルシオ紙が報じた。
 タックスメーターは、サンパウロ州商業連盟の屋上に設置され、毎日、秒単位で税収額を掲示している。同メーターには、連邦政府と州、市の徴収額をも毎秒明示する。
 タックスメーターには「この税金は、六千二百万戸の簡易住宅と十一キロメートルの下水、千二百万台の救急車、千八百万カ所の交番を設置するため」と表示している。
 同メーターを設置したのは二〇〇五年四月。商業連盟の発案で納税に関する誤解を解き、市民が公共サービスの改善と質向上を求めるため、積極的に納税に参加するのが目的であった。
 一方、マンテガ財務相は上院公聴会で、金融危機の影響が二〇〇九年の税収に暗い影を落とすと警告した。まだ減収は始まっていないが、財務省は緊縮財政の予算案を作成。裾を取って肩に接ぐヤリクリがすぐに始まるという。
 国税庁は徴税の手を緩めない。物故者の霊を弔うロウソクは、今年だけで五〇%値上がりした。蝋が四五・六七%上がったのだそうだ。
 今死んだら、どの位の税金を払うのか調べた。棺桶代の三五・九三%が税金。以下ロウソクが四〇・九〇%、プラスチックのシーツが四一・二五%、金属製の碑が三八・三六%、聖像が四一・五二%、花が一七・七一%、木製の十字架が四五・九三%、マッチが三三・八七%だ。
 復活祭がチョコレート工場の書き入れ時なら、盆はロウソク工場の書き入れ時。それでもロウソクの消費が例年より三〇%も減り、野辺の送りも世知辛くなったらしい。