自動車ローン=伯銀が40億レアルを注入=融資難で売上急減=「産業のシンボル」が危機に=GMは希望退職を募る
ニッケイ新聞 2008年11月7日付け
ブラジル銀行は五日、金融危機による信用収縮で資金繰りが悪化する自動車ローンの専門金融機関に四十億レアルを供給する意向を表明と六日付けエスタード紙が報じた。米国では、金融機関の救済に続き「産業のシンボル」ともいわれる自動車産業の救済が浮上している。ブラジルでは十月、前月比一一%減となった自動車の売上を回復するため、低利長期の特別融資を十一月と十二月に注入する見込みだ。
自動車の売上が急減したことで車両組み立て企業は、年末予定の集団休暇前倒しを実施している。GM工場は、希望退職者も募り始めた。
ブラジル銀行の金融支援については、十月三十日以来、自動車企業と政府の間で詳細の打ち合わせが行なわれていた。自動車ショーに出席したルーラ大統領が声明を発表した、自動車産業への支援が具体化したことになる。
金融危機で資金繰りが悪化、自動車ローンに支障を来たしていた。自動車企業は、ブラジル銀行の支援で二・三カ月を持ち堪えると見ている。その間に金融危機の山場も見えると考えている。
自動車ローンの金融機関は、ブラジル銀行の預託金割引を狙っている。預託金割引が金融市場に還流していないと批判されたが、後手ながら一部は自動車ローンで資金不足を補い始める。
自動車協会(Anfavea)の報告によれば、自動車販売の七〇%がローンによる。金融危機前は入金なしの七十二回払い、毎月売上の記録更新であった。それが十月、ピタッと止まった。
十月末、自動車ローンの金利は、二〇%から三〇%へ引き上げ。決済期限は、三十六カ月から四十二カ月。入金は五〇%を要求する有様。折角のローン強化支援も、自動車産業の問題解決には至らないようだ。
自動車組み立て企業は今後半年、回復の見込みはないとして減産を検討。GMは、サンカエターノ・ド・スールとサンジョゼ・ドス・カンポスの二工場で希望退職による人員削減も始めた。
GMは四月、一千五百人を新規採用し、三部制にしたばかりだ。フル生産時代は僅か五カ月で終わった。FordやFiat、VOLKSも操短を発表、残業を中止。〇八年にいき込んでいた昨年比二七%増の売上は、はかない夢に終わったようだ。