ニッケイ新聞 2008年11月8日付け
サンパウロ市ヴィラ・マダレナ地区で六日朝、子供達を学校に送り、帰宅したサンパウロ連邦大学の女性教授がバイクに乗った二人組に襲われた。犯人は車から降りようとする被害者に発砲後、即座に逃走。頭に三発を浴びて即死した被害者は心理学者で、ガン患者への精神的ケアなども担当。警察では何者かに頼まれた犯行と見ているが、恨みをかうような人物ではなかったという。七日の葬儀には四〇〇人が参列した。
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サンパウロ市を中心にメトロポリタン交通網の構築と共通のビリェッテ導入が検討されているが、そんな期待を裏切るかのように六日に二度の波状スト。サンパウロ市南部の七〇路線を動かすバス会社職員四人の解雇が原因で、三時から六時半、一四時から一五時半の二度の運行停止。朝だけで一一万人に影響が出たというが、朝の運行開始直後は、バス停には人、道路にはバスや車の長い列が出来ていた。
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プロヴィデンシアの丘の三青年死亡事件が起きたリオ市で五日、兵士による暴力事件が再び起きたと七日伯字紙が報道。大麻を吸っていたとして五日に捕まり、五人の兵士から暴行、虐待を受けた青年は一六歳で、殴られ、ショックガンをあてられた他、酸を浴び、顔や背中、手足などの広範囲に一度から二度の火傷をおって入院中。失明の恐れもあるという。
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北東伯では旱魃だというのに、南東伯、南伯では、雨による被害の報告が続いている。サンパウロ州では、立ち木が倒れて車や家屋損壊やヒョウによる家屋損壊などの報告が出ているが、必要なところに必要なだけ降るというのは無理な注文。今回の天災の元となった強い風を伴う雨は、アマゾン地方からの湿気のせいと言うのも皮肉だ。