ニッケイ新聞 2008年11月12日付け
グローバル経済危機が、エタノール増産プロジェクトに支障を来たしていると十一日付けフォーリャ紙が報じた。二〇〇八年には二〇一五年までに完成予定の精製所建設が百四十件と予想されていたが、九十三件に減り、四十七件は無期延期となった。
殆どのプロジェクトは工事開始時点で、情勢の好転を待って中止となった。グルッポ・レデ・エネルギーのコンスタンツ副社長のプロジェクトは、金融危機のため資金調達難で頓挫。外国企業が投資参加したプロジェクトは、多くが金融危機を理由に後退した。
金融危機は、良悪の影響をもたらした。原油の下落と信用不足、金利高騰は、エタノールを挫折させた。しかし、ドル高騰は、砂糖産業を喜ばせた。そのためエタノール精製所は、砂糖生産へ切り替えるらしい。