ニッケイ新聞 2008年11月19日付け
TNSインターサイエンス調査会社は十七日、米金融危機はCDクラス(世帯月間所得七百六十八レアルから四千五百九十一レアル)の庶民レベルに浸透と発表したと十八日付けジアリオ・デ・コメルシオ紙が報じた。全国の主要都市で、十八歳以上の全クラス男女千二百五十人に質問した。
TNS調査によれば、四〇%の庶民は予想される不況に備えて質素なクリスマスを迎えると答えた。十三カ月目給料やボーナス、コミッションなどの特別収入は二八%が貯金、七二%が借金の返済と答えた。
金融危機の先行きを案じて、不安感が社会に漂っている。家庭の支出には細心の注意を払う。特に連日のように聞かされる解雇と失職、株式市場の暴落、企業破綻のニュースは、人々から生気を奪うと答えた。
世界がボーダレス時代にあることは、庶民クラスでも感じ始めた。政府が金融界や自動車産業保護のため大金を投じる発表よりも、今年のクリスマスも去年のように過ごせるかが心配という。
回答者の五六%は全員が金融危機に巻き込まれたといい、二四%だけが政府が善処するから心配ないと答えた。四六%は〇九年の計画を変更と答え、二七%は何が起きるかわからず、計画変更もできないという。
〇八年の消費能力は〇七年より向上と答えたのは四二%、同じが三五%、減退が二三%。〇九年の所得予想は、良くなるが二六%。同じが四三%、減るは三一%。
〇八年は〇七年より借金が増えたが二八%、同じが三五%、減ったが三七%。〇九年は借金を減らすが五一%、同水準が三七%、もっと借金しても大丈夫は一二%。