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東山に始まる最古の日系銀行=三菱東京UFJ銀行=日伯、日系社会と歩んだ歴史=ブラジル進出75周年祝う=日本から田中副頭取迎え

ニッケイ新聞 2008年11月27日付け

 ブラジル三菱東京UFJ銀行(竹内明頭取)のブラジル進出七十五周年記念パーティーが、二十四日午後七時からサンパウロ市内のエスパッソ・ローザ・ロザルンで開かれた。一九三三年に同行の前身、カーザ東山銀行部(Casa Bancaria Tozan)が創立されてから七十五年。日本の三菱東京UFJ銀行から田中達郎(たつお)副頭取(国際本部長)、川俣喜昭米州本部長(アメリカ在住)が来伯したほか、同行関係者約三百人が訪れ、盛大に祝われた。あいさつの中で田中副頭取は「今後もみなさまの発展に関わっていきたい」と力強く話した。
 一九二六年に岩崎久彌氏がカンピーナス市に東山農事株式会社を設立したことに始まり、三三年、同行の前身となるカーザ東山銀行部(Casa Bancaria Tozan)が創立された。
 五五年に東山銀行(Banco Tozan S/A)へ商号変更後、五九年からは三菱銀行による出資が始まり、七三年、ブラジル三菱銀行(Banco Mitsubishi Brasileiro S/A)が設立された。
 その後、九六年に東京銀行と三菱銀行が統合して東京三菱銀行(Banco de Tokyo-Mitsubishi Brasil S/A)が誕生、二〇〇六年には東京三菱銀行とUFJ銀行が統合してブラジル三菱東京UFJ銀行(Banco de Tokyo-Mitsubishi UFJ Brasil S/A)となり、現在に至る。
 旧三菱銀行、旧東京銀行、旧三和銀行の三行が合併してできた同行。旧三菱銀行の商標を受け継いでいることから、今年創立七十五周年を記念して式典が行われた。
 会場入り口には三行の昔の写真が展示されており、懐かしそうに見入る来場者の姿が目立った。
 初来伯の田中副頭取はブラジルの感想を述べながら、ブラジルの中で最も古い日系の銀行であることを紹介。「七十五年間、日系企業への融資により日伯関係強化、ブラジル経済の成長に関わってきた。ブラジルに貢献することは、ひいては世界経済の発展に協力すること。これからもみなさまの発展に関わっていきたい」とあいさつした。
 来賓の西林万寿夫在サンパウロ総領事はあいさつの中で「同行は日系人の生活を支え日系社会の発展に貢献してきた」とその功績を称えた。
 続いて川俣本部長が「七十五年はみなさまの協力のおかげでやってこれた。これからもみなさまと一緒に歩んで行きたい」とあいさつし、乾杯の発声。来場者たちは田中副頭取などとの歓談を楽しんだ。最後は竹内頭取のあいさつでパーティーは無事終了した。
 二十五日午前九時からはサンパウロ市内のワールド・トレード・センターで、ブラデスコ銀行との共催による世界経済セミナーが開催された。