ニッケイ新聞 2008年11月27日付け
ヒガキ・ミルトン被告の自宅居間には、愛媛県出身の画家、日系画壇で知られた桧垣肇さんの風景画が三幅ほど飾ってある。肇さんはミルトン被告の祖父で、ガ・ブエノ街に住んでいた。九八年に九十歳で亡くなるまで描きつづけた。判決内容に悩む孫の姿を、天国からどう思っているだろうか。
◎
先日リベルダーデ広場で実施された使用済み食用油の回収運動。この油回収容器、実はガルボン街に毎日設置されているのだが、こちらの方はあまり知られていない様子。また、知人に聞いたところでは、一レアルで昼食を供する食堂「ボン・プラット」でもゴミの分別を指導しているそうだが、こちらも「全部いっしょ」だとか。少しずつリサイクル、環境保護意識の啓蒙活動は行なわれているが、浸透にはまだまだ時間がかかりそう。もっともその前に、煙草の吸殻やゴミのポイ捨てを止めるところからでは、との声も聞えてきそうだが。
◎
NHK紅白歌合戦に設けられたブラジル移民百周年企画に登場する宮沢和史さん。紅白両組に属さない企画としては、エコロジーをアピールする「SAVE THE FUTURE」でアイルランド出身の世界的な歌手・エンヤさんが登場する。海外からの出演は、九一年以来だという。