ニッケイ新聞 2008年11月28日付け
予定より一日早い二十六日にサンタカタリーナ州(SC)被災地を上空から視察したルーラ大統領は「過去最大の環境災害」と位置付け、同州始め、今回の集中豪雨で被害を受けた州での復旧工事や防災庁ならびに軍の必要経費として、十六億レアルの拠出を決定。SCでは一二市が非常事態宣言中で、二十七日一六時現在、死者九九人、行方不明一九人、避難生活者七万八千人以上。食料と飲料水の不足解消が急務だが、留守中の家財略奪を恐れた住民が、危険な状態の家に戻るという問題も発生。今後最大の懸念事項は、伝染病の流行だという。リオ州でも雨の被害が出ているが、土砂災害発生地の多くが危険地区に建てられた貧民住宅という社会格差問題が指摘されている。
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サンパウロ市南部コンゴーニャス空港前で二十六日夜、新車を二段に載せた通称セゴニェイラが歩道橋に衝突。上段最前部の車のフロントガラスが割れた他、後の三台が玉突き状態になって破損し、内二台は路上に墜落。車線の一部が一時封鎖されたがケガ人は出なかった。一方、同日夕方、サンパウロ州グアルーリョス市内では、サンパウロ市に向かうヅットラ街道で、水道管が破裂して道路陥没。二十七日に復旧作業が終わるまで、一部通行制限が行なわれた。
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二十七日付本紙で、ルーラ大統領が高金利に苦言を呈したと報じた途端、ブラジル銀行がクレジットカードの手数料などを減額と二十七日エスタード紙。ちょっとしわがれ声だが、これもやはり「鶴の一声」というべきか?
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ブラジル選手権優勝目前のサッカーチーム、サンパウロは一二〇〇万レアルの赤字見込み。六度目の優勝達成後の報奨金は出せるのだろうか。