ニッケイ新聞 2008年11月29日付け
七月の県連主催第十一回日本祭では、今年もブラジル日系文学の文芸コーナーが設けられ、第四回目の文芸コンクールが実施された。その時、郵便および会場で受付された俳句と短歌、ハイカイ(ポ語)、子供俳句の選考結果が次のように決った。
今年から始まった子供俳句ではパラグアイからの応募もあった。授賞式は武本文学賞の授賞式と一緒に行われる。予定では〇九年三月頃。
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各部門の入賞作品、作者などは次の通り。(敬称略)
◎俳句(一般応募総数百三十六句、選者四人)
■星野瞳選
▼特選
長命のけふあり移住百年祭 池田童夢
▼佳作
苦労皺勲章として移民祭
百合由美子
皇太子迎えて移民百周年 弓削星華
冬暖か日本まつりの大人出 纐纈喜月
■栢野桂山選
▼特選
苦労皺勲章として移民祭
百合由美子
▼佳作
長命のけふあり移住百年祭 池田童夢
百年の吐息聞ゆる移民祭
山本英峯子
口ずさむ夜逃げの一句百年祭 百合由美子
■間嶋稲花水選
▼特選
皇太子臨席燃ゆる百年祭
椿栄子
▼佳作
冬空に轟く和太鼓日本祭
纐纈喜月
百年祭古典の舞が匂い立つ 椿栄子
口ずさむ夜逃げの一句百年祭 百合由美子
■富重久子選
▼特選
日の皇子の横顔白く百年祭 関山玲子
▼佳作
受け入れし国もろともに百年祭 村松ゆかり
百年祭悲喜こもごもの移民の譜 山崎欣吾
ソーランに法被あふられ郷土祭 斉藤白憂
◎短歌(応募総数三八首)
■梅崎嘉明選
▼特選
和太鼓の響き轟く百年祭二世の意気の燃え上りたる 椿栄子
▼佳作
移り来て九十路の坂越えにけり今日のよき日に逢うぞうれしき 仲左門
アワ踊り手足も軽くゆかた着て碧い目も居り郷土まつりに 神林義明
ブラジルも日本も讃へ百年祭サンボドロモに日の皇子(みこ)迎へ
香山和栄
◎ハイカイ(ポ語、応募総数三七句)
■エジソン・ケンジ・イウラ選
▼特選=セルジョ・ダル・マゾ、▼佳作=ネイヴァ・パヴェシ、レジナ・アロンソ
◎こども俳句(日本語、応募総数四十句)
■星野玲子選
▼特選=高山元成トーマス(日伯のびる学園)
▼佳作=佐藤美保(アスンシオン日本語学校)
上野由加里(スザノ金剛寺学園)、篠塚奈美レチシア(日伯のびる学園)
◎こども俳句(ポ語、応募総数一一九句)
■エジソン・ケンジ・イウラ選
▼佳作=クニタケ・エリケ・ユキオ(ピオネイロ学園)、クロダ・ガブリエラ・マユミ(同)、ホソカワ・パトリシア(同)