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慈善団体認可更新に壁=暫定令446号差し戻される=恩赦の可否を見守る諸氏

ニッケイ新聞 2008年12月4日付け

 十一月十日の政府広報に掲載された暫定令四四六号が上院議長によって差し戻され、ロメロ・ジュカー上院議員が提出した修正案が継続して審議されることとなったと、三日付エスタード紙などが報じた。
 暫定令四四六号は、各種慈善団体に対する認可更新についての問題を扱うもので、慈善団体として過去に認可を受けていた二二七四団体の認可を自動更新するという内容のものだった。
 「慈善団体暫定令」との別名もついた同暫定令については、十一月の連合政策審議会などで討論が繰返され、下院議員のエンリッケ・フォンターナ氏が、「当該団体の活動内容などが不正な場合には認可取消もあり、恩赦ではなく、認可更新のあり方の変更だ」と説明したと、十一月十三日付グローボ・サイト。同氏の発言は同日のIGサイトでも報じ、「同暫定令は各団体の倫理性を高めることを目指すもの」と位置付けられている。
 一方、政府提出の暫定令に疑問を抱くのは、野党や、検察庁など。民主党(DEM)サイトによると、同党のパウロ・ボーンハウゼン氏は、この暫定令は偽の慈善団体を容認すると論駁。
 連警の作戦で摘発された団体の捜査を行なっている検察庁も、不正団体まで自動的に認可することになり、社会資産にも国家財政にも多大な損失を与えるとし、同暫定令に関し二日に民事控訴と二日付アジェンシア・エスタードが報じた。
 暫定令四四六号では、慈善団体を文化、保健、社会福祉の三グループに分け、各々、教育省、保健省、社会開発省の管轄と明言。これまでは国家社会支援審議会が管轄していた各々の団体認可は各省の責任とし、認可のあり方を変更したことが最大の特徴だった。
 一方、上院議長の差戻し決定に対し、二日にロメロ・ジュカ上院議員が提出した修正案の審議はは三日に開始されるが、捜査対象となっている団体への特権付与取消を前提とし、これらの団体の審理には、管轄省担当大臣が責任を持つこととしているようだ。
 活動実態を偽って報告し、慈善団体の名の元に免税処置を受けていた団体などが摘発されたことから、審査基準が厳しくなり、免税特典などの権利を失う可能性が出ていた団体などで、免税特典などを回復できることを望んでいた人々が気を揉む状態となっている。