ニッケイ新聞 2008年12月4日付け
サンパウロ日伯援護協会(森口イナシオ会長)は、十一月二十九日にリベルダーデ区の文協ビル展示室で「第三十一回地区委員総会」を開いた。遠くはオウリーニョスなどサンパウロ州各地から地区委員四十五人が集合。計八十人が出席のもと今年度の動向を総括し、今後若い会員を獲得していくことを目標として掲げた。
森口会長があいさつに立ち、「地区委員を通し援協の活動が日系社会に認められている」と謝辞。そして福祉センター建設のための募金活動にさらなる協力を求めた。
総会では、野村次郎地区組織委員会委員長が議長に承認され議事が進行した。二〇〇八年度活動報告によれば、十月現在での会員数は計一万三千三十五。〇七年十一月に二年以上の会費未納者約六千五百人を除名したが、それ以降は千百五十五人増と数を伸ばしている。また退会者は減少していると報告された。
続いて、後呂敏明副委員長より優秀委員の発表と表彰がされた。新会員勧誘者数は、新任の寺本ななみ委員(ヴァルジェン・グランデ・パウリスタ)の四十八人がトップ。その他、国外で活動する井畑レネ委員(ボリビア)ら八人が表彰された。
会費集金は団体でモジ・ダス・クルーゼスの野村次郎、紺野辰喜両委員の百六十件、個人では前田徳英委員(グァルーリョス)の百五十二人がトップだった。
地区委員は、会員の勧誘や会費の集金を担当し「援協の活動を支える縁の下の力持ち」。サンパウロ市内や近郊をはじめ、州内外に約二百人がボランティアとして働いている。
来年度活動計画では、一〇パーセントのインフレ率を予測し六十から七十レアルへ年会費引き上げが提案された。「払えない人はどうするのか」との質問には、役員会で検討するとした。
カンピーナスの東治男委員は、「同地区は巡回診療でお世話になっている。またUNICAMPで無料検診もあり会員は満足している」と話し、引き上げは満場一致の拍手で承認された。
今年度、中野国繁さん(サウーデ)、岡本正晴さん(同)、桜井忠さん(サンミゲル・アルカンジョ)の三人の地区委員が死去した他、高齢化などで六人が退任。新たに十一人の地区委員が就任した。
菊地義治副会長から福祉センター建設について説明があり、昼食後に森口会長の案内で建設現場を見学した。