ニッケイ新聞 2008年12月4日付け
早いものでもう十二月。街はナタルの準備に浮き足立ち、コロニアは百周年関連行事も済み、一安心ーというところだろう。しかし、年の暮れは、しわす(師走)れたことが無いよう今一度、考える月でもある▼忘れた振りをしているのか、百周年協会の会計報告はまだない。総責任者である上原幸啓理事長は、「中間報告はします」(十月二十五日付け本紙七面)と明言したが、お年のせいか、茗荷が好きなのか、どうやらお忘れになったようだ▼「上の人たちが何も言わないから、はっきりとは…」と前置きしながら話す協会関係者によれば、三百万レアルの未払い金も残り百万レアルほどになっているという。もしそうならば、その状況を何故発表しないのだろう。〃上の人〃に口止めされたか、めっきり発言の少なくなった松尾治・執行委員長、ボランティアの送り迎えから、地方式典出席とご多忙だが、何と、現在関連機関へのお礼のために訪日中。お好きな一献もいいが、大事なことを忘れていやしまいか▼今週末に文協ビルで全伯二十五地域の代表者を集めた『文協フォーラム』が行われる。当初はブラジリアでの開催が予定されていたが、協力企業の支援金の問題からサンパウロに変更に。従って、自称「全伯日系団体の代表」の文協がイニシアチブを取るのだが、テーマは「次の百年へ向けて」。さて、大丈夫か▼来年の話をすれば鬼が笑うというが、会計報告も出来ないのに次の百年では、誰が笑うか。間違いないのは、雲上人の上原理事長(文協会長)、百周年大成功―との〃粉飾〃あいさつと笑顔は忘れない。 (剛)