ニッケイ新聞 2008年12月5日付け
オバマ米政権の閣僚に指名されたリチャードソン商務長官は、ブラジルのエネルギー・プログラムに感銘と四日付けエスタード紙が報じた。同長官は、さらに米の貿易拡大のため伯米墨通商協定の締結を提案した。
ケネディ元大統領の「進歩のための同盟」に倣って、持続可能なエネルギー開発とマイクロ・クレジット、食糧などのプログラムを打ち立てる。同案は伯米墨を軸にラテン・アメリカ全体に拡大するというもの。
ブラジルのエタノール計画の轍を全中南米諸国に踏襲させ、各国は将来エネルギーを自給する計画だ。同長官は超党派の自由貿易推進論者で、経済発展には労働法の順守と環境保護、人材育成を前提とする考えだ。
米国のラテン・アメリカ政策は、キューバに対する経済制裁廃止と移民法の改正を同長官が支持している。同長官はベネズエラのチャベス大統領とも親交がある。