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東西南北

ニッケイ新聞 2008年12月11日付け

 怪物(フェノメノ)がブラジルに帰還――。サッカーのセリエBからセリエAへ昇格を決めたコリンチアンスが、欧州リーグで十四年間活躍していたロナウド選手と一年契約。両膝手術など、不運続きの同選手だが、通常の補強策とは別枠での契約だという。先ごろ、サンタカタリーナの被災地に三トンもの救援物資を届けた同選手。ファンの期待も「怪物」のように高まっている。
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 七日のサンパウロFC対ゴイアス戦の応援にとサンパウロ市から連邦直轄区に飛び、試合直前に大ケガをした男性ファンの状態が悪化。サポーター同士の混乱収拾に出動した軍警が銃の台尻で殴ろうとした際に起きた誤射で脳挫傷を起こしたもの。二〇年以上のベテラン警官にとっても悔いの残る事故で、容態が気がかりだ。
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 ポップの女王マドンナのショーを心待ちのファンは多いが、サンパウロ市では、十八~二十一日のショー会場であるモルンビー・スタジアム前に、少しでも良い場所を取れるようにと、テントを張って座り込み始めた人が居る。区役所によるテント撤去命令を立退き命令と理解した人もいたが、一部のファンはテントをたたんだ上で、居座り続けている。仕事や家族を置いてでも並ぶ熱意に脱帽。
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 クリスマス商戦で賑わうサンパウロ市の25・デ・マルソ街で十日朝から行なわれた海賊版商品の摘発により、ショッピング25が閉鎖された。電化製品や靴、カバンなど、五〇店舗以上が警察官らの立入り検査を受けた。高価なプレゼントは買えないがと考える人達には格好の場だけに、商人、顧客ともに影響を受けそうだ。カメローと警官隊の衝突があったばかりのブラス区も、遠距離バスで乗りつける買物客などで溢れかえっている。