ニッケイ新聞 2008年12月17日付け
銀行や建設業、自動車組み立て業、重工業、コモディティ関連企業などの産業界に解雇旋風が吹き荒れる反面、企業の汚れ役を肩代わりする解雇代行業が繁盛していると十四日付けフォーリャ紙が報じた。
解雇代行業は、情け容赦がない。社長として一社を統率していたのに、突然クビだ。次の社長は、既に戸口で待っている。こうして解雇された社長や幹部職員は前月比二〇%増で、部品のように交換された。
金融危機も流通量枯渇も、業績低下の理由にはならない。泳ぎきれなければ、選手を交代するだけ。解雇の反面、社長や幹部職員の候補は、米国人も含めて前月比二五%増で列をなしている。
金融危機が理由の解雇か、金融危機を口実に解雇するのか分からない。企業の吸収合併や再編が多い。敗軍の将はゴミ箱か、薄給に甘んじるしかないようだ。