ニッケイ新聞 2008年12月18日付け
議会閉鎖や政治家の活動禁止など、軍政下の反対分子抑制のための軍政令AI―5(本紙十日二面既報)について、聞いたこともないという人が八二%と、発令四〇周年の十三日に報じられた。
サンパウロ州では来年以降、高校の歴史の授業が減り、哲学や社会学の授業が増えるという。歴史や地理の基礎抜きで応用は無理と考えていた矢先。高学歴や高所得の人以外は殆ど知らないという報道に危機感を覚えた。このままでは過去の重大事が忘れられると感じる。
ヴァイツゼッカー元独大統領の「過去に目を閉ざす者は現在でも盲目となる」との言葉の如く、過去の結果が現在、という認識がないまま生きていく事は危険でもある。
歴史は不得手で、無知を恥じることも多いが、「歴史を語れる人々よ、声を大にして叫べ!」と言い出したくなるようなニュースだった。(み)