ニッケイ新聞 2008年12月23日付け
ブラジル日本商工会議所(田中信会頭)の二〇〇八年忘年会が十一日夜、サンパウロ市内のホテルで開かれた。今年は来年始めに帰国する西林万寿夫総領事夫妻の歓送会も兼ねて行なわれ、会員など約二百人が訪れた。
田中会頭は冒頭のあいさつで、三年四カ月という長期に渡った西林総領事の任期を振り返り、特に百周年の記念行事に対する尽力を挙げ感謝の言葉を述べた。
九月以降の世界金融危機に触れて「ブラジルのファンダメンタルズは良好だが、実体経済への影響は分からない」と憂慮を示しながらも、「百周年でのブラジル側の盛り上がりは想像以上だった」と振り返り、「日伯交流元年に、互いに信頼できるパートナーとして難局に立ち向かっていこう」と語った。
日伯関係について「特に経済面で毎年緊密化しているように思う」と自身の任期を振り返った西林総領事は、財界のリーダーの来伯が相次いだこの一年に触れ、「ブラジルがこれだけ日本の注目を集めているのは喜ばしい限りだが、ブラジルの日本への関心に比べればまだまだ。ブラジルの真の姿を本社の方に伝えてほしい」と述べた。
また、「金融危機でブラジルも揺れている。進出企業によってはたいへんだと思うが、中長期的にはブラジルは買い」とも評価。最後に、百周年の諸行事に対する商議所関係者の協力に感謝を表した。
後藤隆顧問の発声で乾杯。食事の時間にはピアニストの矢崎愛さん、サックス奏者草村芳哉さんによる演奏のほか、サンバダンサーのユカちゃんこと杉浦友香さんが、踊りを交えながらサンバ系音楽の歴史を紹介。最後には恒例の抽選会も行なわれ、盛り上がった。