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浜松=外国人労働者がデモ=企業に雇用確保訴え

ニッケイ新聞 2008年12月23日付け

 【静岡新聞】非正規労働者の解雇や契約打ち切りが急増し、外国人労働者の雇用情勢が悪化していることを受けて、静岡県西部の外国人ら約百五十人が二十一日、浜松市中区の市街地で雇用対策や住宅の確保を求めるデモ行進を行った。主催したJMIU(全日本金属情報機器労働組合)によると、金融危機に端を発した今回の景気後退で、外国人労働者がデモを実施するのは全国で初めて。
 浜松市など県内をはじめ東海四県に住むブラジル、ペルー人がプラカードや横断幕を掲げ、「雇用を守れ」「派遣切りをするな」などと訴えながら約二キロを歩いた。
 デモに先立つ集会で、実行委員長のブラジル人、フレイタス・フランシスコさん(49)=湖西市=が「日本人も外国人も大変な状況。外国人は社会保障が不十分で特に厳しい。本人だけでなく家族にも影響が出る」と苦境に立つ外国人の実情を訴えた。集会アピールには▽失業者への生活、再就職の支援▽労働者の雇用や住宅の確保▽非正規労働者の正規雇用化▽労働者派遣法の抜本改正―などが盛り込まれ、企業や政府に雇用情勢の改善を強く求めた。
 また、JMIUは同日、外国人労働者で組織する外国人部会を発足させた。